82回多言語化現象研究会のお知らせ

関西圏で開催している多言語化現象研究会のお知らせです。

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みなさま、下記の要領で多言語化現象研究会の第82回研究会を開催いたします。ふるってご参加ください。

参加方法は末尾をご参照ください。

日時:2023年3月26日(日) 14:00~17:00

場所:Zoomによる開催


報告1 14:00~15:20

タイトル:海を渡ったハングル- -マクロ社会言語学から見るブトン島チアチアの言語実践

発表者:金孝珍(早稲田大学文学学術院助手)

要旨:インドネシア・ブトン島のチアチアは民族語の表記にハングル(韓国語・朝鮮語の文字)を使う少数民族集団である。2008年にハングルを採用して以来、彼らはグローカル*な資源を活用して、チアチア語の保全と継承に取り組んできている。チアチアのハングル導入は単に外来文字の使用と見做すのではなく、彼らを取り巻く歴史的/言語社会的/文化的文脈を踏まえて言語間・民族間の関係を検討し、多言語社会ブトン島におけるチアチア語共同体の戦略的な言語実践として捉える必要がある。本発表では、民族誌的現地調査の結果を取り上げ、チアチアのハングル導入後の動向を報告する。

*グローカル(glocal):グローバル(global)とローカル(local)を組み合わせた造語


報告2 15:40~17:00

タイトル:中国の新高等学校学習指導要領における外国語科に関して

発表者:楊晶晶(大阪大学大学院人文学研究科招へい研究員・西安外国語大学日本文化経済学院講師)

 要旨:日本では、外国人観光客のための多言語景観が多く見られ、外国人住民を対象とした多言語の公共サービスも幅広く提供されている。また、外国にルーツを持つ児童生徒への日本語指導も実施されている。しかし、このような取り組みは「外向け」の、外国人のためのものであり、「内向け」の、日本人に対する多言語教育は充実しているとは言えない。多文化共生を唱える日本では、言語生活を豊かにするための言語政策が必要であり、言語教育や言語研究はこの点で何らかの貢献をすべきかと思われる。本発表では、その一助として、中国の言語政策の一つである高校学習指導要領における外国語科について紹介したい。


 備考:参加無料(どなたでもご参加いただけます)


 申込み:前日までに以下のURLにアクセスし、名前、メールアドレス、所属などを記入し、事前登録をお願いします。お問い合わせは下記事務局までお願いいたします。

 https://zoom.us/meeting/register/tJ0udeioqDIsEtcVzOgocSxeoxPu4IDM4U2c


 登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。

 登録者には当日参加用のリンク(本人のみ有効)が送付されます。これで事前登録が完了します。当日に参加用リンクからご参加ください。資料は当日配布します。

問い合わせ:多言語化現象研究会事務局 webmaster●tagengoka.sakura.ne.jp (●の部分を@に置き換えてください)